■BOURGOGNE : ブルゴーニュ地方■
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Avallon, Vézelay
: アヴァロン・ヴェズレー
パリのヴィデオテックでなんだかへんてこな日本映画を見た。その映画の中で登場人物達が車で訪れる美しい集落に惹かれた。それがヴェズレーだった。
ヴェズレーへはいくつかアクセスの方法はあるが、私はモンバール(TGVで約1時間)とアヴァロン(バス)経由で行く方法を選んだ。シーズン中はモンバールからアヴァロンまでのバスが路線を延長してヴェズレーまで行ってくれるが、私の行った3月はまだオフ中なので、タクシー代を使いたくない人、歩きたくない人は時期を選んだほうが良いでしょう。でも私のように歩くのが好きな方には、寒すぎず暑くないそして静かなこの季節はおすすめです。
■Avallon
アヴァロンはモンバールからの連絡バス終着駅で、このあたりの集落群の中心となる街。土曜日には大きな市が立つので、あちこちの集落から大勢の人が買物に訪れる。シーズンオフもこういった住民のための買出しバスが土曜日に一本だけ出ている。私は明日それに乗ってヴェズレーに向う予定。駅からそれほど遠くない小さなお宿を予約しておいた。マダムのとても親切な応対が嬉しい。ホテルの部屋・・・暖かい陽だまりの中で、いきなりウトウトお昼寝をしちゃいました。
logis de France LES
CAPUCINS ★★
6. av. Paul-Doumer
tél. 03 86 34 06 52
fax. 03 86 34 58 47
レストラン有り
アヴァロンは有名な観光地と言うわけではないけれど、サン・ラザール広場や見晴らしの良い城壁など、中世の面影を残した雰囲気のある静かな街。写真はアヴァロンの街の外れ。ここから4kmほど行くとVallée du Cousinと呼ばれる川の流れの美しい景勝地がある。このまま川に沿って歩くとたどり着く。夕食前に気持ちのいい散歩になる。
翌朝、週に一度の土曜日朝市バス(ヴェズレー7h55発⇒アヴァンロン8h55着、11h30発⇒ヴェズレー12h15)に、街の中心にあるcafé l’Europe前から乗り込む。遠慮していたら、けっこう人と荷物でいっぱい。お年寄りが多くて、最初めずらしそうに見られたけれど、実はみんな優しい人たち、次々に「ここが空いてるよ!」って空いている席を教えてくれる。こうしてたくさんの人達とたくさんの野菜やら1週間分の食料を乗せて、周辺の集落を回りながら、ヴェズレー行きの朝市買出しバスは走る。
■Vézelay
やがてバスから近づいてくるヴェズレーの村が確認できる。フランスの最も美しい村の一つに選ばれているだけあって、その姿はかなり美しい。しかしこの中世の村が有名なのはその容姿だけではなく、このロマネスクの傑作、サント・マドレーヌ寺院のため。主要な巡礼の拠点であったこの寺院も19世紀にはかなり荒廃していたようだが、かのヴィオレ・ル・デュクの修復によって再び新たな命を吹き込まれた。
ヴェズレーの村は高台にあるため、どこからでも素晴らしいブルゴーニュの平原を見渡すことができるが、一番素晴らしいのはやはりサント・マドレーヌ寺院の裏手。古城のテラスがあったところである。見えているのは、一番近い集落サン・ペール・スウ・ヴェズレー。片道2km程度なので、散歩にちょうどいい。ここまで行くとヴェズレーの素晴らしい全景を眺めることが出来る。このあたりで一番高級なお宿があるのもここ。
サン・ピエール通りの素敵な茶屋、カヴァリュス。歴史は12世紀にまでさかのぼり、ルイVII世やサン・ベルナールと言った歴史上の人物も宿泊している、由緒正しき元巡礼宿。
パチパチと薪の燃える音がして、コトコトと暖炉にかけられたお鍋からは美味しそうな匂いがして、個性的な石のタスで供されるカフェも美味しい。ヴェズレーはすでに私を魅了していたけれど、この茶屋は私を永遠の虜にした。こういう空間でのこういう時間の流れを私は求めていたのだ。そう、ここがまさに私の「深夜mikaのカフェ」の原点。
村の入り口から、最も奥にあるサント・マドレーヌ寺院までは、およそ500m。この小さな村のメイン・ストリートは途中、サン・テチエンヌ通りからサン・ピエール通りに名前を変える。ほとんどの商店やブティックはここに集まっている。私のお気に入りは、キリスト教関係のグッズを中心に様々な雑貨やCDを扱う「JERUSALEM」。今夜のお食事はサン・テチエンヌ通りのレストラン「LE SAINT ETIENNE」。シーズン・オフにも関わらずたくさんのお客さんが来ていました。お手ごろ価格で、とてもおいしかったのでお薦めします。
帰りはバスもないし(何度も言いますがシーズン中はありますよ)、タクシーも高いので(結局アヴァロンからやってくるので高くなる)、アヴァロンまでの15kmの道のりを歩いてみることにしました。一つ目の集落はサン・ペール、写真は二つ目の集落フォンテットからのヴェズレーの眺め。ここで約5kmのところ。
この日は天気にも恵まれ、少々暑いぐらいの気温、絶好の散歩日よりであった。交通量は少なくはないが、見晴らしも良く、歩きやすい道路です。もうすぐ3つ目の集落、ポントベール。
遠くにヴェズレーを見ながら・・・。
ヴェズレーは日本人にも人気があるらしい。バスでやってきた観光客のグループに出会った。でもできたら村で宿泊してもらいたい。ここでは本当にゆったりとした時間が流れていくのです。今回はいくつか、課題を残しておいた。お宿、カヴァリュスに泊まること、青の陶器を買うこと・・・。また必ず、ここに戻って来たいから・・・。
アヴァロンはもうすぐ・・・。
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