Glasgow en  Ecosse
C.R.マッキントッシュ(18681928

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

今回は建築愛好家であり写真愛好家でもあるキャロリーヌとミッシェルとのグラスゴーへの3人旅。もちろん目的はC.R.マッキントッシュ(1868-1928)の建築めぐり。私にとってはなんと約10年ぶり、2度目のグラスゴー。「もう二度と訪れる機会などないだろう・・・」と思っていたスコットランドの工業都市グラスゴーへ、再び・・・。
もう8月も下旬だし、気まぐれなスコットランドのお天気はどんなものかな、と少し心配していたが、素晴らしい青空が広がっているではないか!どうやら天気予報はあたってくれて晴れが続くらしい。写真をとるにはいい旅になりそう!

         グラスゴーの情報はこちら :  http://www.glasgow.gov.uk/html/about/aindex.htm


こんな小さな飛行機でパリを出発

  
 
街並み            セントラル・ステーション内

  
 
赤い2階建てバス     アートギャラリー                



THE  HILL  HOUSE
1902-1904


ヒルハウスへの坂道から海を見下ろす

 
                      
庭からの外観  

 
庭側の側面           ファサード

どんな電車で、どこで降りたのかも覚えてなかったけど、駅を降りるとこの坂道を登った10年前の記憶がむくむくっとよみがえって来た。このグラスゴーの郊外、ヘレンズバラ(37km)にあるこのヒル・ハウスは、もちろんマッキントッシュの代表作であるだけでなくこの時代の住宅建築の最高傑作の一つと言っていいだろう。最近修復を終えたばかりで、10年前よりも輝きを増した様子。地味な外観からは想像できないほど、創造性豊かな内部はオフホワイトと黒を基調とし、家具、照明などすべてが建築家のオリジナル・デザイン。この時代の建築家にはめずらしいことではないが、見事なトータルコーディネートにただただ感嘆のため息。内部のティールームで一服しながら、ここにいる幸せをかみしめるのであった・・・。残念ながら内部の撮影は禁止されています。

The Hill House
Upper Colquhoun Drive, Helensburgh G84 9AJ
4
10月 13h3017h



THE  MACKINTOSH  HOUSE
1906


        
外観

このマッキントッシュ・ハウスはマッキントッシュ夫妻が1906-1914年に住んだ78 Southpark Avenue の家の一部をグラスゴー大学内に復元したもの。内部の配置等は少々変更されているものの、展示物のほとんどはオリジナルである。(内部の撮影は不可)

The Mackintosh House (グラスゴー大学内) 
Hunterian Art Gallery
 
Hillhead Street, Glasgow, G12 8QQ
月―土 9h3017h (12h30-13h30昼休み) 日休み



GLASGOW  SCHOOL  OF  ART
1896-1899 & 1907-1909


        
外観


        
ファサード

 
      
内部・廊下

 
              
内部・図書館

1896年、マッキントッシュは母校でもあるこのグラスゴー美術学校の校舎建設のための設計競技に参加、そして入選を果たす。結果、2期にわたり案は実現された。外観はかなり重苦しいデザインだが、メイン・エントランス・ホールは彼も憧れていた日本を彷彿とさせる不思議な雰囲気を漂わせている。そして彼の作品の中でも最も評価の高いインテリアの一つがこの学校の図書館。この写真ではよくわからないけれど、天井から釣り下がる照明がとても印象的に使われている。見学ツアーの説明で何度も強調されていたのが、予算上の制約で内部は安い材料で作られた、ということ。所々にメタルの支柱も使われているが、基本的には木材が多用されている。この学校は、今でも現役の美術学校。こんな素敵な学校で学べる学生達って本当にうらやましい!(内部は基本的には撮影禁止)

The Glasgow School of Art
167 Renfrew Street, Glasgow, G3 6RQ
月-金 10h-17h, 10h-13h, 日休み
7
8月は休みなし, 土日 10h-15h
見学ツアーあり



THE  WILLOW  TEA  ROOMS
1903-1904

   
ファサード       ティールーム        壁面の鏡          内部 

マッキントッシュはグラスゴー市内にいくつかのティールームの設計を手がけたが、そのうち最も有名なのが、ここウィロー・ティールーム。現在は1階がショップ、当時、デラックス・ルームと呼ばれた2階がティールームとなっている。ここでアフタヌーン・ティーを楽しむ(1500円程度)。紅茶はもちろん、スコーン、サンドイッチ、ケーキ(私はレモン風味のメレンゲ・タルト)のセット、Miss Cranston’s Special。ボリュームたっぷりの幸せな一時。97 Buchanan Street でもブランチが楽しめる。

The Willow Tea Rooms
217 Sauchiehall Street, Glasgow, G2 3EX
月-土9h30-16h30,  12h-16h



QUEEN'S  CROSS  CHURCH
1897-1899


        
外観


           
内部

 
         
内部

マッキントッシュがデザインした教会建築の中で唯一実現された、このクウィーンズ・クロス・チャーチは、現在C.R.マッキントッシュ・ソサエティの本拠地になっている。入り口でベルを鳴らすと、素敵なマダムがドアを開けてくれる。そして簡単な説明をしてくれた後、彼女は事務所に戻っていった。後は見学自由。天井は船のような造りで木が使われているが梁はメタル。いつもシンプルな外観はともかく、内部は薄暗く照明のデザインやディテールをよく見ないとマッキントッシュらしさはあまり感じられない。

Queen’s Cross ChurchCRM SOCIETY
870 Garscube Road, Glasgow, G20 7EL
月-金 10h-17h, 10h-14h, 14h-17h



DAILY  RECORD  BUIDING
1900-1901 & 1903-1904

 
                  外観

ファサード側の道幅がとても狭く、写真のように見上げることしか出来ないが、最上階にはテイストの違うペントハウスのようなものがある。砂岩と白色光沢を施されたレンガの組み合わせの他、マッキントッシュにしてはめずらしい色の組み合わせがこのファサードでは見られる。マッキントッシュ建築の中で、外観についてだけ言えば、最も1900年風に思われる作品。

Daily Record Building
20-26 Renfield Lane, Glasgow, G2 5AT
見学は外観のみ



THE  HOUSE  FOR  AN  ART  LOVER
1900-1901

 
                          
外観


ピアノのあるダイニング

 
            
内部

この芸術愛好者のための家は現在、マッキントッシュ展示ルーム(マッキントッシュのオリジナル・デザインをもとに現在の職人によって復元された)、そしてピアノのあるプライベート・ダイニング・ルーム、関連グッズを売るショップと気軽なカフェで構成されている。このダイニング・ルームは、なんと!貸し切ることができ、パーティやレセプションを行うことも可能。家族の集いやウエディング・パーティをマッキントッシュの空間で行えるなんて考えるだけでワクワクする。Call 0141 353 4770 for an information pack containing full details of the Private Dining Menus だって。 ただ・・・ちょっと遠すぎるんですけど・・・。お庭も広くてとても快適です。

The House For an Art Lover
Bellahouston Park
10 Dumbreck Road, Glasgow, G41 5BW
4
月-9月は土日月火 10h-16h, 10月-3月は土日のみ10h-16h



 (C) 2001 comme ci, comme ça. All rights reserved / Tous droits réservés