Récit de séjour à Paris – novembre 2002 

パリ滞在記 – 200211月号


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le 9 novembre 2002 帰国の日
朝、頑張って何とか映画を2本見に行こうかと思ったけど、やっぱりやめた、というか無理だった。今日も雨だし、もう本当に心身ともに疲労しきっていて何もしたくない・・・っていうのも本音だった。まだ実は手荷物もまとまってなかったし、もう一度郵便局(土曜日は午前中しか開いてない)から小包も送らないといけなかったし・・・。本当に今回はバカンスとはほど遠い2ヶ月だったな・・・。疲れた〜。遅いフライトなので今夜は飛行機の中でよく眠れそう!
午後2時すぎにマガリがバカンスから戻ってきて、キャロと3人、レストラン・シャルティエ Chartier : 7, rue Fbg Montmartre で遅い昼食を取る。そして夕方6ごろキャロの車でマガリの運転で空港へ向かう。キャロとは家で、マガリとは空港でお別れ。大好きな2人とのお別れはやっぱりつらいものです・・・。今回は特に二人にはお世話になったし、感謝してもしきれない・・・。今度会えるのはいつ?パリかな?それとも日本?もちろん今回のパリ滞在の大きな成果は修士号取得だったけれど、パリにこんな大切な親友がいるってことも私の人生にとっては大きな喜びです。ありがとう。みんな。また今度ね・・・。
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le 8 novembre 2002 荷造りパニック!
昨夜は午後からずっと16区にあるカツコ邸にておしゃべり。夜は映画に行こうかと思っていたけれども、2年ぶりの再会、素敵なアパルトマンでの楽しいおしゃべりの時間はいつものようにあ〜っと過ぎてしまい、結局夜の9時過ぎまですっかり長居をしてしまった。いつもずうずうしくてすみません・・・。
その後、部屋に戻ってから必死で荷造りを開始・・・。そしてすぐにこれは終わらない・・・と悟った。疲れていたので、少しは寝たんだけれど、今日は朝からたくさんの約束が入っていた。10時から家の近所でミリアム、1315からオペラでフミコ、1530からサン・ミッシェルでマルコ、1730からはモンパルナスでシャルル・ベルリングのトーク・イベント(これは友人じゃない、俳優だけど!)、19h前にはCちゃんが部屋に荷物を取りにくることになっていて、1930にはお部屋のチェック・アウト。その後荷物を全部キャロ邸に運んでから21hからJFとカンニちゃんとキャロ邸近くで夕食。その全部をこなすのはとても無理だった。大雨が降る中、まずはミリアムと近所のカフェで・・・。またまた互いの家族観や恋愛観などを話し込んでしまった。ここまでは良かったんだけど、その後フミコは予定を変更してうちの近所まで来てもらって簡単な昼食を一緒に取った。もっとゆっくりフミコとも話したかったけど、しかたなかったんだよね〜。マルコはもっと最悪で私が彼の携帯の番号をなくしてしまい、家に電話しても留守電、もうこちらからは連絡できない状況。私はあと何度も郵便局と部屋を往復しなければならず、どうしても約束の場所に向かうことは出来なかった・・・。もう彼から電話がかかってくるのを待つしかなかった。約束の時間が30分くらい過ぎた頃彼からようやく電話がかかり、事情を説明するともちろんすぐにわかってくれたんだけど、本当に申し訳ないことをしてしまった。待ちぼうけをさせるなんて一番嫌なことなのに・・・。本当にごめんね・・・。と、言うことでマルコとの約束をキャンセル、トーク・イベントなんてもちろん行けず、その間も必死で荷造りをして何とかチェック・アウトに間に合わせた。なんでこんなに大変だったかというと、後半論文でかなり時間を取られたことと、ここ数日でお土産が一気に増えたこと、キャロ邸に預けていたたくさんの荷物をなんとか今回持って帰りたかったから・・・それで、思いのほか大変な仕事になったというわけ・・・。なんだか人生で一番あせった日?ってのは大げさとしても、私のスピードにはぜんぜん合わないハードな1日でありました。その上ずっと雨が降り続いていたし・・・。
キャロは夜12時頃帰ってきて、また彼女とも朝4時ごろまで話し込み、こんな風に私のパリ最後の夜は何気なく過ぎていったのでした。
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le 6 novembre 2002  友人との時間
夕べはキャロの家に泊まっていたので、今朝は自分の家に戻る途中、色々と家族へのお土産の調達をしながら帰った。もう本当に時間がないものな〜。映画も見たいし、友達も会いたいし・・・。ああ、時間がないのが本当に残念。家で簡単に昼食を食べた後、お昼過ぎにお気に入りのサロン・ド・テBernardaudでミリアムと待ち合わせ。おしゃべりを楽しむ。夜はフミコと久しぶりに出会う。最近引越しで彼女も忙しい日々を過ごしていたので、なかなか会えなかったけれど、今夜は彼女の新しい部屋のあるPlace d'Italie 近くの中華街でベトナム料理を頂きました。安くておいしかったです!今日はずっと大雨だったけれど、静かに友達と語り合う楽しい時間が過ごせました。もう、論文のことを気にしないで・・・。
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le 5 novembre 2002  口答試験当日
昨夜は結局、夜中の2時半ごろすごく眠くなって知らない間に眠ってしまったようだった。でも季節外れの蚊の不愉快な音にすぐに目が覚めて、あわてて残りの準備をし、ほとんど徹夜の状態で学校へ向かった。
今日の口答試験は9時半の約束だけれども私は9時に到着。案の定、両教授は遅れてやってきた。私は用意した原稿を暗記するまでには至らず、ちらちらと原稿を見ながら論文概要を発表。時々両氏ともうなずきながら聞いていてくれたようなので、あまり変なことは言っていないと思う???教授たちはとにかく論文の2部目を構成する作品カタログ部分と2冊目の資料集の内容に関しては「完璧だ」と手放しで褒めてくれた。論文の1部目については周辺事項についての私の勉強不足、そして全体の分析の甘さを指摘されたが、これは私自身が一番分かっていることなので言われるまでもなかった。L先生は最後の最後までより完璧なものを目指したがっていたけれど、私にはもうそんな時間も気力も残っていないので、どんな成績でも納得する用意は出来ていた。口答試験は約30分ほどで終了。しばらく室外で待つように言われ、その後また入室。すぐに論文の成績表を受け取り、なんともあっけなく私の長年の悪夢(?)は終わったのでした。
総合成績はmention bien (合格成績4段階の上から2番目)。 C'est pas mal !!! その後すぐに事務局で総合成績表を受け取り、トルビアックにある本校舎の方でキレイに印刷された修士号のディプロムを受け取り、キャロの仕事場へ報告に行ってきた。はじけんばかりの笑顔で「ブラボー」を連発して自分のことのように喜んでくれる彼女は、私にとれば今や本当の姉のような存在である。当たり前のように今夜は二人でお祝いをすることになった。8時にまず映画Peau d'angeを見てから、彼女の家の近所にあるレストラン・ジュリアンJulien : 16, rue Fbg St Denisへ向かう。9月にも書いたけれども、ここはアール・ヌーヴォーのインテリアの素晴らしいレストラン。私は睡眠不足でヨレヨレだったけれども、おいしいワインと料理と共に友と語り合える至福の時間〜。まだすべてが終わった実感はなく、また明日もあさっても論文のファイルを開かなくてはならない気がしてならない・・・。だけど実感がなくても、とにかく、この学部校舎も、プリュメも、L先生も、今日でアデュ〜なのだあ!!!あ〜、正直さっぱりで〜〜〜す !!!
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le 4 novembre 2002 長い夜
昨夜は日記を書いたあと、夕方6時過ぎにキャロの家に到着。あいにくの天気で大雨。これからしばらくはこんなうんざりする天気が続くらしい。1時間ぐらい家でうだうだした後にBrad Mehldeau Trio のコンサート会場、シャトレーにあるSUNSIDEへ向かう。でも雨は降っているし、当日券を求めて列を作る人も多かったので、まずは食事をして、映画を見て、今夜2回目の2230からの公演にかけることにした。選んだ映画はembrassez qui vous voudrez。ちょっとばかばかしい内容のコメディだけど、こんな雨の夜にはピッタリ。今年一番と呼び声の高い(?)豪華キャストによる5組のカップルの物語で、大笑いをしてあっという間の2時間でした。
その後コンサート会場に戻ると、丁度2回目の開演前で待ち時間もほとんどなく当日券を買い求めることが出来た。もちろん立ち見だけれどもこんな有名なプレーヤーのコンサートが25ユーロ(約¥3000)で楽しめるのは感動でしょ???私の好きな曲は演奏されなかったし、アンコールもなし。それはちょっと残念だったけれども、なんせ私が今唯一CDをコレクションしているアーティストなので、感動もひとしおだったわけです。会場を出るとメンバーたちは外のテラスで煙草を吸いながら関係者たちとご歓談中だったので、思い出に一枚写真を撮らして頂きました(ここでは公開出来ないけど・・・)!と、いうわけでこの日家路についたのは夜中。長い夜でした。
今日は口答試験前日。早朝からL先生と約束。製本された完成論文を手渡し、明日の口答試験がどのように行われるかを聞いた。論文全体の紹介を約10分間にわたって行わなければならず、私は今夜中にそれをまとめなければならない (通常は最終提出から1週間から10日間ほど時間が取られる)。そのあとに審査員(2人)が質問をしてくるらしい。こちらは予想できないので準備も出来ない。学校を出た後、近くでMちゃんと軽い昼食。彼女ももうすぐ日本に帰国するとのことなので、また日本でゆっくり会いましょうね!その後家に帰り、せっせと私用の論文を印刷。なんせ安物のプリンターなので信じられないくらい遅いのだ。夜にはこれを買ってくれることになっているCちゃんがプリンターを引き取りにやってくる。でもその頃にはお腹も空いてきて、結局Cちゃんと近所のカフェで簡単に夕食を食べた後、ようやく試験の準備に取りかかった。ああ、今夜は眠れそうにもない・・・。
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le 3 novembre 2002 ログインできな〜い
前回1031日に滞在記 (と、いうか怒りの表明?) を書いて更新しようとしたところアップロードできず、そのままほったらかしになっていたんだけど、今日になっても状況は変わらず。急遽、このように別スペースに移動をしてみたけれど、困ったな・・・。何しろ原因が分からないから対処のしようがない。別にどこも設定を変えてないし、プロバイダーHPでも特に問題があるようなことは書いていないし・・・。パスワードが違うって言うんだけど、他のサービスは問題なくそれで使えるんだよね・・・。やっぱり向こう側の問題ですかね・・・。
と、いうことで滞在も一気に残り少なくなり、もう11月。口答試験を5日に控えて(6日から変更) まあ緊張はしているんだけれど、最終論文をようやく印刷して、一つ大仕事を終えた気分。とにかく1024日に最終更新をしてからというもの、何も特に書くような楽しいことはなく、ただひたすら自宅で論文の作業をしていた。こんな帰国も間近に迫ってからこんな苦行を強いられるのはまぎれもなく私のせいではなくL先生のせい!キャロとのProvins行きも、マガリとのChambéry行きも、MちゃんとのChartres行きも、その他こまごましたお友達との約束もみ〜んなキャンセルばっか。ドタキャンなんて一番したくないことなのに・・・。私ひとりで行こうと思っていた芝居も映画も全部見送って10月最終週は作業に没頭していた。ただ27日(日)の午後はキャロの姪っ子セリーヌちゃん(9歳)のバースデー・パーティにお呼ばれ。キャロの近しい親戚一同と楽しいひと時を過ごしてきた。セリーヌとは約2年ぶり。キャロのお姉さんカトリーヌとだんな様の手料理で久々にご馳走にありつきました。この夜一応私の論文は完成していたので、29日(火)の夜はミリアムの提案でキャロ、マガリ、私の4人でミリアムのおすすめレストラン La Cerisaie 70, bd. Edgar-Quinet ) へ。とっても小さくて目立たない所にあるんだけれど、いつも満席状態。量がほどほどで味はすこぶる良くて私は大ファンになりました。私は今夜、メインにoie (雁, 鵞鳥)の胸肉を洋ナシのソース、デザートにフォンドン・ショコラを頂きました。帰る前にまた食べた〜い!この日は閉店まで喋り続けて夜中になったのでキャロとマガリの家にお泊り。翌日は遅番のマガリと一緒にpassage Bradyでインド料理を食べてバイバイ。マガリは31日からChambéry9日までバカンス。もう私の帰国の日まで会えないからと言ってご馳走してくれた。本当、今回の滞在では彼女とますます仲良くなれたことは本当に嬉しかったなあ。9日も空港まで送ってもらえることになってまたゆっくりお話できるのが楽しみ。
で、翌日31日朝からL先生と面談で私はブチぎれて(日記参照)、その怒りをおさめるためにキャロの職場へ直行。一緒に昼食をとり、その後はCちゃんと ニッシム・ドゥ・カモンド美術館へ。私の好きな装飾美術が楽しめます。隣接するモンソー公園( Parc de Monceau )はパリでもっとも優雅な公園として有名なので、天気がいい日はおすすめ。
昨日2日はひたすら論文を印刷。安物プリンターなので朝から晩までかかって3部作るのが精一杯だった。夜は口答試験の時に立ち会ってくれるもう一人の先生マダムCの自宅へ直接論文を届けに行った。ポストに入れておくように言われてたけれど、分厚すぎて入らないので勇気を出してインターフォンを押してみた。事情を話すとすぐに出てきてくれた。なんとも笑顔の素敵な親切そうなおばさまで「わざわざ届けてもらってありがとう」だって。「ああ、こんな先生だったら、きっと私も快く勉強できたんだろうな・・・」っと思ってしまいました。
今夜はキャロと私の大好きなBrad Mehldeauのコンサートにチャレンジ。チケットは完売で当日券のゲットを目指しています!明日はまたまた忙しい1日になりそう。
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