
インドの夕べ
以前、神戸に住んでいた時に覚えたインド料理の旨さ。パリに行ったら食べる機会も減るかな・・・と勝手に思い込み残念がっていた渡仏前。それが何の何の減るどころか、より安くて旨いインド料理を求め歩けるくらいに、パリのインド料理界(?)は層が厚い。いちばん安くて有名なのは10区の「パッサージュ・ブラディ」界隈。このパッサージュ内にはインド料理レストラン、そしてその料理の基本となるスパイスを売る店などがたくさんある。もちろん占拠しているのはインド人たちだ。輝かしいパッサージュの歴史を打ち砕くような寂れた様子だが、味は悪くない。どの店も大体25Fとか35F(\500〜\700)といった値段から定食が食べられ、これで量的にも十分満たされる。
もし懐があたたかければ、次の店をお薦めしよう。私がパリで最初に住んでいたステュディオの近くに、その界隈の雰囲気にはそぐわない奇妙な建物があった。いつ前を通っても人気はないし、物音もしないし、中の様子も見えないし、でもいつも時間になると看板は出ている。けっこう不気味がりながらも、この不思議なインド料理レストランを試したくて仕方なく、ある日勇気を出してドアを開けてみた。けっこう遅い時間にもかかわらず、席はほぼ満席状態。お客のほとんどがフランス人である。なんだか秘密めいたクラブのようなヒソヒソした話し声と、何よりも驚くのはその内装。店の奥には大きな大きな宮殿の模型。宮殿だけでなく、天井もステンドグラスもなかなか奇妙だ。16〜17世紀のインドの栄光の雰囲気・・・と店のカードには書いてある。そういうことなのだろう、きっと。ぜひこの不思議空間には暗くなってからの訪問を。夜は125F(約\2500)のコースから。
LAL QILA
88,avenue Emile Zola 75015 Paris
昼:11時45分〜14時30分
夜:19時45分〜23時30分
年中無休