冬がくれば・・・
「ああ、冬だなあ」と感じるパリの風景に「焼栗」売りの人は欠かせない。「マロン・ショー、ディフラン!(焼栗、10F!)」の声は、さながら日本の「いしや〜きいも、おいも」のようなものでしょうか。彼らは午前中、屋台ごとメトロに乗り込み、それぞれの勤務先(?)へと散らばっていく。そして来る日も来る日も街角で栗を転がし焼きながら、この台詞を数えきれないくらい繰り返すわけだ。観光の合間のちょっとした空腹にはピッタリの量。クレープもいいけれど冬の食べ歩きはマロン・ショーがお薦め。それからこの季節、もう一つ忘れてはいけないものは、フランス人の大好物「牡蛎」である。今はもちろん年中食べられるけれども、やっぱりこれは冬の風物詩。11月頃から街の至る所で見かけるようになる。フランス人はもっぱらナマで食べるのが好きだ。ただし気をつけないと冬といっても食中毒は多発しているので信頼のおける店で食べるにこしたことはないでしょう。