映画天国
このところフランス映画がアメリカ映画の人気に押されているとはいえ、ここパリが映画ファンにとって天国であることは今も昔もかわりない。多くの映画人が通ったという伝統のシネマテークや、新しいところではレ・アールのヴィデオテークもファンにははずせないポイントだが、街中いたるところに映画館があり、作品も新旧・国籍いろいろ選べる。
もともと正規料金が安い上(日本のほぼ半額)、他にも様々な割引制度(曜日、時間、年令、学生、失業者、グループetc・・・)がある。例えば私は学生なので学生証の提示でいつも33F〜39Fくらい(映画館による)になるのだが、私がもっとも頻繁に利用するのはそれよりもっと安くなる朝(9〜11時くらい)の上映。これがなんと魅惑の25Fなのである。この安さにもかかわらず、だいたいいつも空いているのでシートの確保もラクラクで言うことなし。
パリジャンに人気があるのは割引がなくてもやはり夜の回。最終回は22時頃だから夕食後でもOKだし、週末ともなれば0時を過ぎても楽しめる。ともかく老いも若きもみんな映画を気軽に楽しんでいるのがいい。日本にも年に何度か「映画の日」なるものがあったが、あれはたしか入場料半額だっただろうか。年に数回?半額?・・・そんなことはお話にならないほど、パリはもっと天国。
まず毎年8月は1ヵ月間「−25ANS,25F」。これは25才以下の人は8月の間は、いつ、どこで、何を見てもお代はたったの25F。それから毎年2月には「18h/18francs」という企画で、1週間パリ市内の映画館で17時〜19時に始まるすべての映画がたった18F。とどめは6月から7月にかけての3日間「FETE
DU CINEMA」。最初の1本を正規料金で見るとパスポートがもらえ、これを提示すればこの3日間は、いつ、どこで、何を見ても10F!!!映画ファン(特にフランス映画ファン)は迷わずパリに来るべし!